見えない中にあるワクワク。
やっと夏らしくなり、セミが鳴いているのを喜んでいましたが、明らかに我が家のベランダで鳴いているであろう大音量に、只今絶賛ビクついています。
「断捨離」「増やすな捨てろ」「余白が大切」。
ここ数年で自分の中で大切にしている事なのですが、考えてみたら、全てマイナスする事。
減らす事で、残った物の価値が明確になる。
いろんな角度からそう思うことがあるのですが、「アート」、芸術作品もそうかなと思います。
思いますというか、私の好みがそうなんだと思います。
音楽・絵・踊りなど、言葉を使わない抽象的な表現のものは特に。
私はダンサーなので、踊りで考えると、ダンス作品を作る時、「こんなイメージにしたい。」という絵が具体的に自分の中にあればあるほど、それを全て表現したくなるのですが、全てを表現してしまうと、それはもうアートではなく説明になってしまう。
想像力を掻き立てられなし、なんだか魅力的じゃないんです。
思い切って減らしてみると、残った絵はすごくシンプルで、具体性はなくなったけれど、自分が伝えたかったイメージはちゃんと残っていて、見ている人が想像できるだけの方向性はしっかり示している。
抽象的になった分、見ている人が自分のペースで受け取る自由がある。
でも方向だけはちゃんと示している。
道だけを作っておいて、歩くも走るも転がるも、それはそれぞれ好きなやり方で。みたいな作りができる。
「見えないもの。」「描かれていないもの。」があるからこそ、人は想像するし興味が沸くんだなと思います。
というこの文章は「説明」でアートではないので、例えば。。みたいにもう少し具体的な例があげられたらわかりやすいのですが。。
例えば、1900年代初頭のフランスの女性のおしゃれの主流は、胸の谷間を見せまくり、コルセットでウェストを絞りまくり、いかに派手な装飾を施すか。そんなオートクチュールの時代に、谷間を隠し黒一色、装飾の少ないシンプルなデザインを生み出したココ・シャネル。。。みたいなこと。
例えが下手です。。。
でもそう。見えない方が想像してワクワクするんです。
そしてそんな表現の仕方が好きです。